上司のパワハラから逃れる転職でもいいんです
最終更新日: 公開日:2015.04.10
転職というと、何か立派な理由がないと認められないような雰囲気がありませんか?
・キャリアアップのため
・より大きい会社に勤めるため
上記のような理由で転職を考える人もいますが、転職を考える時ってそれだけじゃないですよね?
・仕事内容が合わない
・職場の人間関係で悩んでいる
・上司のパワハラが酷い
こういった理由で転職を考える時「我慢が足りない」「単なる逃げだ」と思う人もいるでしょう。そして何より、自分自身が「後ろ向きな転職理由はダメだ」と考えてしまいます。
ですが、職場の人間関係や上司のパワハラから逃れるための転職も、立派な転職理由のひとつです。
目次
パワハラを我慢して得るものなど一つもない
私の経験上、上司のパワハラを我慢して得るものなど一つもありません。
「現状を我慢して乗り切れば打たれ強くなる」だとか「辛い環境だからこそ自分自身も伸びる」なんてことは全くありません。
むしろ、上司の罵声や怒号を前に心身ともに疲れてしまう可能性が高く、デメリットの方がはるかに大きいです。
うつ病など心の病になってしまう
一番の心配は、うつ病などの心の病になってしまうことです。
私も上司のパワハラで心身を病んでしまったうちの一人です。
上司のパワハラや理不尽な仕事に耐え切れず、うつ病や不安障害といった症状を発症させてしまいました。もっともそれが転職に踏み切るキッカケにもなったのですが。
うつ病は一度発症すると治るまでにかなり時間のかかる病気です。そしてうつ病の症状が重くなればなるほど治るまでには時間がかかります。ひどくなると働きながら治すのも難しくなります。
パワハラなどで心が重い・元気がない・体調を崩すといった症状がでたときは、すぐにパワハラから逃れる行動に出てください。
技術や経験といった時間がムダになる
職種が合わなかったりパワハラを受けている状況は、技術的な向上や社会人としての経験がまともに積めるとは思えません。
「我慢した先に得るものがある」
「逃げずに頑張れば経験になる」
もちろんこういった意見も間違いではありませんが、でもそれは結果論。たまたま何事もなく乗り切ったから言えることで、体や心を壊したら元も子もありません。普通の環境でじっくり技術も経験も積めたほうがいいに決まってます。
2、3年我慢してあなたが得るものは何ですか?
若い頃の2、3年は貴重です。
2、3年で得るもの、身に付けることのできるスキルは大きく、パワハラといった理不尽な理由を前に、あなたの貴重な2、3年を棒に振る必要は全くありません。
パワハラ上司がまかり通る会社に未来はない
そもそも私は「パワハラ上司がまかり通る会社に未来はない」と考えています。
罵声や怒号を浴びせる上司は、会社としての仕事はそれなりにできる人が多いです。
仕事ができる人だからこそ他人の欠点が気になってしまうのでしょうが、パワハラをしていい理由には一切なりません。
大企業だろうと、社員数名の小さな会社であろうと、会社を成り立たせるのは社員全員です。一人の社員が会社の全てを担っているわけではありません。
できるだけ社員全員が成果を上げるため、後輩や部下の欠点を補い長所を伸ばすのが上司の役目です。
「お前のために叱っているんだ」というのは、DVで暴力を振るう夫と同じです。自分のマネジメント能力の無さを証明しているようなものです。
世の中には会社は数多くあり、皆が同じ方向を向いて伸び伸びと仕事をしている会社も数多くあります。
パワハラを受けたときにやるべきこと
会社の人事部に相談
もしあなたの会社に人事部があるなら相談してみてください。
まともな会社なら、パワハラの相談を受けてなんらかの対応をしてくれるはずです。
ですが、残念ながら人事部に相談してもほとんどのケースで状況は改善しません。
そもそも人事部に相談してすぐに解決できるような会社なら、パワハラなんて起きません。人事部も何もやらないわけではありませんが、結局は役職・立場が上の上司に有利になってしまうからです。
心療内科に受診してみる
もしあなたが、パワハラを受けて気分が優れなかったり・気が重かったり・朝起きられないなどの症状がでているのなら、ぜひ心療内科を受診してみてください。
心療内科を受診する理由は2つあります。
- うつ病をひどくさせないため
- 休暇の診断書をもらうため
ひとつは単純にうつ病をひどくさせないためです。
気が重い・朝起きられない・会社に行くとお腹が痛くなる。
これらは体の拒否反応であり、うつ病の予備軍です。放っておくとどんどんひどくなっていきます。
心療内科を受診してこれ以上ひどくさせないようにしてください。
そしてもうひとつの理由は、休暇の診断書をもらうこと。
病院から休暇が必要である旨の診断書を書いてもらえば、公式に会社を休むことができます。悩んでいるあなたに必要なのは休暇です。病欠による休暇なら(会社規定によりますが)給料の7割くらいをもらったまま会社を休むことができます。
ただ、休暇したところでパワハラがなくなるわけではありません。
休暇の本当の目的は「あること」を実行に移すことです。
転職活動を進める
休暇中の「あること」とは、転職活動のことです。
私自身、社会人1年目の冬にうつ病で休暇をもらい、その休暇中に転職活動を進めて、実際に内定まで決めてしまいました。それが今勤めている会社です。
私が入社1年目の第二新卒として転職した今の会社は、皆が同じ方向を向き、罵声や怒号を浴びせるような人は一人もいません。
前の会社よりも規模は小さくなり、社員十数人という小さな会社ですが、お互いがお互いをフォローして、皆で成果を出すように自然と創意工夫をしています。
転職前は私も不安でした。
パワハラから逃げるように転職していいのか?
後悔はしないか?
将来はどうなるのか?
転職して6年経過した今、はっきりと言えるのは「不遇の状況を我慢しても得るものは何もない」ということ。
我慢をする3年間よりも、働く環境を変えて罵声や怒号を浴びせられることのない環境で働く3年間の方が、圧倒的に有益で、身につくスキル経験も大きいです。
まずは情報収集などの第一歩から始めましょう
もしあなたが、今現在、仕事が合わなかったり職場のパワハラで悩んでいる状態なら、すぐに何らかの行動を起こしてください。動くだけでも気分が違います。
具体的には、転職サイトなどに登録して転職情報を集めることをおすすめします。
転職サイトに登録するメリットは以下のようなことです。
- 最新の転職事情がわかる
- 転職したくなったときすぐに行動に移せる
- 他の転職希望者の情報がわかる
- 気分が紛らわせる、前向きになる
新しいことに向けた何かをやるだけで気分が紛れるし、いざ「もう辞めて転職だ!」となってときもスムーズに行動に移すことができます。
転職サイトにもいろいろあって、自分の仕事の適性や希望の職種の相性などを診断できるサイトもあります。
僕が利用した転職サイト「リクナビNEXT」には、グッドポイント診断というサービスがあります。
質問や設問に答えていくだけで、あなたの仕事に対する本当の強みや特徴を診断できるというサービスです。
18種類の自己分析の中から、あなたの長所となる性格や能力を診断してくれるので、次の会社を探すときの参考になるし、応募書類の長所の記入や採用面接のときの「自分の売り」にも活用できます。
分析結果は、以下の画面のようにかなり細かく分析してくれます。
今の会社で続けられるのかな?今の職種は本当に自分に合っているのかな?と悩んでいるときに、非常に参考になるサービスです。実際に僕も、グッドポイント診断の結果を参考にして、うまく応募書類や採用面接を乗り切りました。
自分でも気が付かなかった強みや長所を再認識する意味でも、まずはこういった客観的に分析してくれるサービスを利用してみてはいかかでしょうか?
ぜひ上記のようなサイトを利用して、前向きに転職を検討してみてください。
パワハラ・モラハラを我慢して良い未来がくることはほとんどありません。
まだ、体も心も大丈夫なうちに、新たな第一歩を考えてみてください。
あなたが社会人になりたての新人だとしても、理想の転職はできるんですよ。