転職を繰り返すことは不利なのか?企業が受ける本当のイメージ
最終更新日: 公開日:2015.04.10
日本では「ひとつの会社に勤め続けること」が立派なことのように扱われます。
もちろん真面目に会社で働くことは大切なことですが、会社員なら入社さえすれば悪いことをしない限りひとつの会社に勤め続けることは可能です。
最近でこそ「スキルアップの転職」や「給料や待遇をアップさせるための転職」が当たり前になってきましたが、それでもまだまだ転職を繰り返すことのイメージは良いとは言えません。
ただ、一般的なイメージと企業で採用を担当する人のイメージは違うことがよくあります。転職を繰り返すことのイメージはどうなのでしょうか?
目次
転職を繰り返すことのイメージ
僕は、今働いている会社で採用を担当した経験があるし、知り合いにも大きな企業で採用を担当している人がいます。
転職を繰り返すことへのイメージは以下のようなものです。
仕事に積極性がある
意外と思うかもしれませんが、転職を繰り返すことが必ずしもマイナスイメージになるとは限りません。
仕事熱心な人は、仕事への情熱が強くて「より充実感がある仕事、より熱い職場」を望む人もいます。そういった人は、現状の仕事に満足せずに新しい環境で心機一転フルに能力を発揮してくれる人が多いです。
- 会社の業績が悪い
- 人間関係が上手くいかない
- パワハラ、モラハラを受けている
- より充実感のある仕事がしたい
こういった理由を明確に説明できて、「自分がこの会社に入社したらこのくらい活躍できる」と自信を持って発言できると好印象です。
たとえそれが面接時の方便だとしても、状況に応じて最適な説明を堂々と主張できる力は、仕事をするうえで重要なことなので、採用側としても好印象になりやすいです。
環境が変わることで実力が発揮できる
上の説明でもちょっと触れましたが、前の会社で不遇な扱いを受けていた人は、それがなければ実力を発揮できることをアピールしましょう。
具体的には、人間関係です。
たとえば前職で上司からパワハラ・モラハラを受けた。雑務ばかりやらされたというような内容です。
さじ加減が難しく、前職や前会社の否定ばかりになってしまうと印象は悪いですが、「いいところはあるけど、こういう部分が合わなかった。不遇な扱いを受けた。それがなければもっと実力を発揮できる。積極的になれる」ということをアピールします。
採用担当も、会社や職場によって不遇な扱いを受けて、実力が発揮できる埋もれてしまう人がいることは知っています。そのことのアピールはマイナスイメージにはなりません。
堪え性がない人間と見られる
残念ながら、転職を繰り返すことはいいイメージばかりではありません。当然ですが「堪え性(こらえ性)がない人間」と見られることもあります。
ただ、そのマイナスイメージをいかに薄いものにするかが、転職活動、特に採用面接をするときに重要なことです。
「なぜ転職を繰り返しているか明確に説明して、この会社になれば100%力が発揮できる」ということを順序立てて説明できれば、転職が多いマイナスイメージは払拭できます。
重要なことは、
- 何でもかんでも前会社のせいにすることなく
- でも障害要因があったことをさりげなく伝える
- その要因がなくなれば100%仕事に打ち込めることをアピールする
ということです。
転職を繰り返すメリット
会社は勤めてみないとわからない
僕の転職経験は1回のみです。
社会人1年目の第二新卒としての転職活動で、幸いにして今の会社に巡り会えてそのまま6年が経過しています。でもそれも「運良くいい会社が見つかった」だけであって、転職したところで必ずいい会社に巡り会えるとは限りません。
僕の知り合いに4度会社を転職した人がいます。
会社と合わなかったり、いわゆるブラック企業だったこともあるのですが、それなりに上手く勤めていた会社でも他の会社へ転職する人でした。
「何で上手くいっている会社を辞めて転職するのですか?」と聞いたところ、「1つの会社にしか勤めなければ、その会社がいいのか悪いのか客観的に評価できない。今いい会社と思っていても、他にもっといい会社があるかもしれないから」とのことでした。
迷っているなら積極的に転職しましょう
確かにその人の言うことはその通りです。
会社のことはその会社に入ってみなければわかりません。良い会社なのか?ブラック企業なのか?自分の求めているスキルのつく会社なのか?それらは全て勤めて始めてわかることです。
社会人経験を積んでも他の会社のことなんてそれほどわからないのに、高校や大学を卒業するばかりの就職活動中に会社の良し悪しなんて判断できるわけありません。
今の時代、よほどの大企業でない限り年功序列的に給料が上がるわけではありません。もちろん会社としての安定性は大企業の方がありますが、逆に言えば保証されるのはそこだけです。
転職に消極的になる必要はありません。自分に必要と判断すれば、3回でも4回でも転職すればいいと思います。転職して他の会社を見ることで、少なくとも「会社を見る目、会社を判断する力」はレベルアップします。
転職について不安な部分もあると思いますが、まずはできるだけ情報を集めて積極的に動いていきましょう。